07.02.2013

TOKYO-GA | Mail Magazine | Vol.17 | JUNE 2013

TOKYO-GA | Mail Magazine | Vol.17 | June 2013




本メールマガジンはFOREST AMONG US公式サイトより購読登録をしていただいたオーディエンスの方々と、
東京画プロジェクトの応援をしていただきたい方々へ毎月配信させていただいております。

Monthly mail magazine by FOREST AMONG US committee






編集責任:太田菜穂子 / 編集デスク:小川桂以子 / アートディレクション:下田夏絵 / スチールカメラ:高沢明宏
東京画ロゴデザイン:高見清史 / 東京画ロゴマークデザイン:柿木原政広/内田真弓
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Part 1
作品を見せるということ、作品を見るということ。
Q:作品を展覧会や写真集を通して、オーディエンスに見せるということはどういう意味があると考えていますか?
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山本
昨年末、東京駅復原工事に伴う東京ステーションギャラリー改装のこけら落としとなった記念展、『始発電車を待ちながら』を見に行きました。それまで大洲さんのことは、写真も名前さえも全く知りませんでした。ただ彼の写真の前で、久しぶりに30?40分引き留められ、次に他の作家の作品に進んでも、また彼の作品の前に戻って来て、しばらくたたずんで見いってしまう僕がいました。それは展覧会場という公共の場で、見知らぬ作品からの語りかけが、自分が今まさに"見ている"ことであることを実感している瞬間でした。
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大洲
その時のことを山本さんがご自分のブログに書かれていたのを、僕は偶然に目にしたのですが、そこには写真の前で山本さんが体験した写真が与える感動が現在進行形で丁寧に表現されていて、ものすごくうれしかった!
そこから山本さんという人に興味を持ち、彼も写真を撮っていることを知り、彼の作品を検索したら、こういう人からのコメントだったのだと後追いで分かり、彼に直接会って、もっと話したいと思いました。
彼のコメントが単に"いい展覧会だった"というような過去のこと、つまり既に完結したものとして書かれていたら、こちらもきっと"ありがとうございます"という感謝の言葉で終わっていたかもしれません。『始発電車を待ちながら』という展覧会では、オーディエンスとの思いがけない出会いが出来ました。
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山本
僕の心を見透かすようにまっすぐに語りかけてくる大洲さんの作品がとても羨ましかった。ただ、その思いをブログに書いただけなのですが、それに対して大洲さんから直接の返事が届いたときには、こちらにも純粋に大きな喜びを感じました。
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大洲
"作品を見せる"、そして"作品を見る"という行為は、まさに双方向のコミュンケーションだと思います。作家が自身の作品を見せるという覚悟をしたからには、作品を通じて"特別なオーディエンスに繋がってゆきたい"という強い意志を示す必要があるのでしょうね。写真展を開いたり、写真集を出版するという行為は、今までの結果をどこか安心して見せるようなことではなく、これから始まろうとしている何かを"現在進行形の事実"として、顕在化させ、他人を巻き込んでゆく行為なのかもしれませんね。
Q: ネット時代に突入し、見る側は活発に自分の意見や情報をソーシャルネットワーク上で発信しています。つまり実際の作品との出会いの後に、もうひとつのより深い出会いがそこにはあるように感じます。増幅し、反復しながら小さなメッセージが大きなうねりになることもあるでしょうし、作家と見る側の感度と方向性が一致すれば、展覧会や写真集というパブリックな関係から、非常にパーソナルなものへと変質する可能性は非常に高いと感じます。リアルとヴァーチャルが交錯する社会だからこそ、作家と"その作品を待っている人=ファン"との関係性がソーシャルネットワークの機能で一挙に近づく可能性を秘めているのかもしれません。
Part 2
作品を欲しいと感じさせること、作品を欲しいと感じること。

Q: その作品を手元に置きたいと思わせるには、いい写真だからとか、好きだからだけではなく、その写真を撮った作家という人間への興味や尊敬がベースにあるように感じますが、これについてはどう思いますか?
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山本
以前女性現代アーティストの個展に行った時、ギャラリーに集う彼女のファンにより作品が飛ぶように売れていくのを目の当たりにしました。知名度だけでなく、作家としてどのように作品を作り、どうやって自分のファンを増やしていくかということは、必要不可欠な作家活動だったはずです。正直、僕は現状において、写真の作り手と受け手の間にすごく距離感を感じます。ライブのミュージシャンなどとは異なり、写真家はギャラリーに来てくれている人たちとクオリティを実感できる時間の共有が難しいことは事実です。ただ近年は、ソーシャルネットワークを上手に活用すれば、作家としての本音や思いを伝えやすくなっていることも事実です。 このあたりに大きなヒントが隠れているかもしれませんね。
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大洲
写真だけでなく、言葉を通してコミュニケーションをとっていかなければならない部分があることを改めて私も感じています。重要なのは数ではないと言い切るのは誤解を招くかもしれませんが、『始発電車を待ちながら』展での、東京ステーションギャラリーの会期中の全来場者は118,000人を越えました。そして、山本さんのように心が通い合うに感想を残してくださった方も数多くいらっしゃいました。118,000人という分母に対して、数十という分子だとしてもそれはすごく有難いし、その後ろには何百人、何千人という数の人が存在するように思います。その人たちの感想やリブログやツィートを自分自身にフィードバックしていくことによって、作家として、これからするべきことが見えてくるように思います。ライブ感ほどのスピード感はないかもしれませんが、オーディエンスのフィードバックをキャッチし、共に前に向かっていくことはある程度は可能なのではないでしょうか?
いずれにしても、興味を持って追いかけ続けてくれるファンとどう繋がっていくかは、重要な課題だと思います。
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山本
そもそも僕は写真を買うという行為は、『東京画』に参加する3年前まで、好きなアーティストの人格への興味にまでたどり着いたコア・ファンや経済的余裕がある人のすることという既成概念があったのですが、先程もお話しした現代アートの女性作家の個展では、一見普通のOLの女性が1点15万円もするイラストレーションを3点まとめ買いしたのを見て、好きな作家の作品を身近に置いて暮らすという感覚が5年前に比べてもずっと解放されているように感じました。 この状況は、僕たち写真家にとっても同じ条件であるはず。今という時代は、写真家がファンとの距離を縮めるチャンスなのではないでしょうか?
大洲
作品に心底惚れ込んで、それが買われるとしたら、作家冥利につきるでしょうね。
Part 3
写真の力
山本
先日、フランシス・ベーコンの展覧会を見に行き、作品からリズムをとったり、奇声を上げたくなるようなライブ感と同時に、それをさせない作家からの圧力のようなものを感じました。絵画と写真の違いは、絵は作家の圧力や思いが凝縮されていて完璧に出来上がっているのですが、写真には間合いや空白がたくさんあり、そこで多くを語れるとことがいいところではないかと。写真には、断絶してしまった現代社会を緩やかに、しかも実にパーソナルなかたちで繋ぎ合わせる力があるように感じます。そしてそれは、『東京画』で毎日更新されている7 photo a weekを通じて、日々教えられました。
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大洲
絵は様々な手法で好きなように描けますが、写真はその機能を基本的にはみ出せないので、制限ではなく、それをどうとらえるかで作品が変わっていくと思います。写真は目に見える可視光線で捉えられるものを撮っていますが、その領域を越えた次元での"眼に見えないもの"をどう撮るかで、写真の表現力の広がりになるのだと思います。 写真家は自分の表現手段を冷静にきちんと見つめることが大事なのでしょうね。
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山本
見る側が写真をアートやファッションとして捉える中で、作り手との接点が圧倒的に増えてきていることで、写真への可能性を感じます。技術やテクノロジーの変化の結果がもたらしたソーシャルネットワーク上で、作家と意図しないオーディエンスが同じ軸で育ち、同時にどんどん進化しています。ここでは、社会や見る側への迎合も必要ないし、マーケティング的な観点からすると、更に進化した手法を使用したレイヤーの作品が出てきそうな時代に既に突入しているようにも感じます。現代における"写真の力"って、実は僕たちが思っている以上のパワーがあるのかもしれません。
Q: 当初『東京画』は、写真集出版や展覧会開催を目標に定めていましたが、それだけでは不十分なように感じています。今起こっていることを、今記録し、見せていく、そしてそれを考えさせるといったライブなアクティビティも起こすプロジェクト意識を持った集団へと進化しなければならないと思うようになりました。
日常生活の中に、『東京画』がどんどん侵入し、自然増殖のようにどんどん関わりを作ってゆく。『東京画』があるから、東京のアイデンティティーが明確になる、そんな存在に進化できたらと考えています。
展覧会も写真集の出版も、次の景色が予感されるものとして、今後の展開をイメージさせるフレームで設計できたらベストですね。
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大洲
私と山本さんの作品は全く対照的でありながら、同じところを示しているところもあります。それぞれの視点からお互いがそれをどう料理していくのか、7月と8月のリレー展覧会、とても楽しみにしています。
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山本
今回の展覧会、"7 photos a week"のある意味、変化形になるのかもしれませんね。写真によるセッション、僕も今回のリレー展覧会にワクワクしています。
近いうちに、ストリートに出て『東京画』のエスプリをシンボライズしたようなグッズも作りたいですね。海外の人へガイドブックにはない東京のライブな姿を発信したり、映像や音楽という異なるジャンルのメディアを使ったイベントなどでコラボするなど、『東京画』から感じるインスピレーションを"新しい写真のカタチ"にしたいですね。
『東京画』が集積している写真の力、どんどん発信できたらと思っています。
2013年6月15日
KLEE INC オフィスにて
魯山人の美 日本料理の天才 1883 - 1959

マイケル・フェザー撮り下ろしプロジェクト

「浅草三社祭 浅草千和町会青年部 ×「東京画」伝統を未来に受け継ぐ心意気 2012 - 2013」



5月17日から19日まで開催された三社祭の3日間で、浅草千和町会の皆様のポートレート撮影を行いました。
車庫を撮影スタジオとして改造し、マイケルさんも半纏を羽織っての撮影でした。
現在、急ピッチで現像処理をしているとのことです。どんな作品に仕上がるのでしょうか!
またMonthly Mail Magazineでご紹介します。どうぞお楽しみに!

協力
浅草千和町会の皆様
機材提供/ハッセルブラッド・ジャパン株式会社
撮影スタジオスタッフ/酒井貢さん
記録/小川佳延さん  
アーティスト最新ページ

河合智子さん/栗原論さん/地蔵ゆかりさんのアーティストページが
東京画公式サイトにてアップいたしました!どうぞご覧下さい。


最新東京画参加作家

東京商工会議所より東京画プロジェクトの後援が決定いたしました!


84 名(2013年6月24日現在・アルファベット順表記)

淺川敏 / ネイビッド・バラタイ / ジャン=ミッシェル・バール /
エバレット・ケネディ・ブラウン / 千葉尚史 / 地蔵ゆかり / レナート・ディアゴスティン /
ジェームス・ウィットロウ・デラーノ / 藤井春日 / マイケル・フェザー /
布施有輝 / ステファニー・フレス / ミッシェル・フラピエ / ティエリー・ジラール
橋本大輔 / 蓮井幹生 / 平林達也 / 平尾千衣 / 広川泰士 / 広川智基 /
本城直季 / ジェフ・ハワード / 石塚元太良 / 石山貴美子 / 伊藤計一 / イジマカオル /
神宮巨樹 / 甲斐裕司 / 加藤純平 / 神村大介 / 叶野千晶 / 河合智子 / 河西春奈 /
木村肇 / 鬼室黎 / 古賀絵里子 / 小島康敬 / 小松宗光 / 栗原論 /
セバスチャン・ルベルグ / イルス・リーンダース / エドワード・レビンソン /
松永佳子 / 港千尋 / 宮腰まみこ / 宮原夢画 / 森山大道 /
クリストファー・モリス / 長崎健一 / 中野正貴 /大西みつぐ / 大和田良 /
岡原功祐 / 尾仲浩二 / オノデラユキ / オノツトム / 大洲大作 /
セサル・オルドネス / トーマス・プリオ / ブルノ・カンケ /
サトウタケヒト / ジェレミー・ステラ / 下平竜矢 / 新藤琢 / 菅原一剛 /
鋤田正義 / 染谷學 / 澄毅 / ヴァンサン・スリエ / 田尾沙織 / 達川清 /
ジャン=マルク・タンゴー / 所幸則 / 土田ヒロミ / 上田義彦 /
セリーン・ウー / 宇井眞紀子 / ミハエル・ウルフ / 藪乃理子 /
ハービー・山口 / 山本雅美 / 柳本尚規 / 横木安良夫 / 与田弘志 /


東京画webサイト インデックス
地蔵ゆかり写真展「LIVING AT KILLING FIELDS キリングフィールドに生きて」


会期: 2013年7月4日(木) - 7月17日(水)
キヤノンギャラリー(名古屋)  http://cweb.canon.jp/gallery/archive/chikura-killingfields/index.html
開館時間:10時30分-18時30分(最終日 15時まで)
定休:日・祝 
入場料: 無料
〒460-8532 名古屋市中区錦 1-11-11 名古屋インターシティ 1F
Tel: 052-209-6180
藪乃理子写真展「水葬」(SUISOU)


会期: 2013年7月17日(水) - 7月22日(月)
ペンタックスフォーラム ギャラリー  http://www.pentax.jp/forum/
開館時間:10時30分 - 18時30分(最終日 16時まで)
定休:火曜日 
入場料: 無料
〒163-0690 東京都新宿区西新宿1-25-1 新宿センタービルMB(中地1階)ペンタックススクエア内
Tel: 03-3348-2941
César Ordóñez写真展


「 Videoakt - International Video Art Biennial」
会期: 2013年7月26日(水)
French Institute Auditorium in Barcelona


「Shooting Life」
会期: 2013年7月4日(木) - 7月25日(木)
Hartmann La Santa gallery



大西みつぐ × ジェレミ・ステラ




web連載「エコギャラリー」
環境問題について考えるwebサイト、エコビーイング( www.ecobeing.net )に
大西みつぐさんとジェレミ・ステラさんによる対話形式の写真と文章の連載がされています。
生まれながら東京に住み、写真を撮る事で自分の街への愛情を表現してきた大西みつぐさん、
一方で何かに導かれるようにしてフランスから東京へ移り住み、
その独特の温かでユニークな眼差しで東京を見つめるジェレミ・ステラさん。
年齢も国籍も東京との関係性もまったく違う二人の写真と言葉を紡いでいきます。

http://www.ecobeing.net/ecogallery/ohnishijeremie/
FOREST AMONG USサポーティングサークル募集中
写真の可能性とその魅力をリニューアルすることで、時代に強くコミットメントするアート活動を目標とする場 FOREST AMONG US。「写真の力」を起点とし、オリジナルな発表シーンやメディアの創造、発信スタイルとネットワークを構築していきます。FOREST AMONG US ではプロジェクトを応援してくださるサポーティングサークルを募集します。参加ご希望の方は info@forest-among-us.com 宛に Email をいただくか、下記 FOREST AMONG US コミッショナーズボードへお問い合わせください。



1-アクティブメンバー(プロジェクトの実務運営サポート)

FOREST AMONG USの活動を推進するためのボランティアスタッフを募集しております。当メンバーは登録制とさせていただき、 ご登録いただきました方にはお手伝いいただきたい案件ごとにご協力のお願いをさせていただきます。毎回の参加が必須ではありません。 任意でのご参加をお願いしております。

【活動内容】
1-各種イベント(展覧会/ワークショップ/トークセッションなど)の設営・展示作業
2-撮影アシスタント
3-Monthly Mail Magazine編集作業
4-公式サイト運用サポート

【参加資格】
写真及びアートに関心を持つ方/主に東京都内で開催される各種イベントのスタッフとして参加できる
エリアにお住まいの方/健康で明るいコミュニケーションが出来る方。年齢(20代?30代)


2-賛同メンバー(活動資金へのサポート)

FOREST AMONG USの活動を推進するためのボランティアスタッフを募集しております。当メンバーは登録制とさせていただき、
ご登録いただきました方にはお手伝いいただきたい案件ごとにご協力のお願いをさせていただきます。毎回の参加が必須ではありません。
任意でのご参加をお願いしております。

年間¥10,000から?(上限は任意)。賛同メンバーの方には、FOREST AMONG USが開催する全ての展覧会およびイベントへのご案内とご招待を差し上げると共に、プロジェクトで発行する印刷物および公式ウェブサイト(forest-among-us.com)内で、サポーティングサークルのメンバーとしてお名前の掲載をさせていただきます(任意)。その他、サポートいただく金額によって、様々な特典をご用意する予定です。(「東京画」をはじめとしたFOREST AMONG USプロジェクトに参加する写真家の写真集や作品プリントのプレゼントなど)

【サポーティングサークル振込先口座】
三菱東京UFJ銀行 青山通支店 普通口座0096368
口座名義:FOREST AMONG US 代表 徳間菜穂子



その他、企業・団体からのプロジェクトサポートおよびコラボレーションも受け付けております。
ご興味をお持ちの方は下記までお問い合わせください。


お問い合わせ先:FOREST AMONG USコミッショナーズボード c/o 株式会社クレー・インク
担当:小川桂以子 tel. 03-5410-1277 (平日10時?17時)


FOREST AMONG US
forest-among-us.com
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