YODA Hiroshi

与田弘志

YODA Hiroshi

1942 年 東京に生まれる。高校卒業後渡英し、美術学校で写真を学ぶ。
David Montgomery 氏のチーフを経て独立し、1966 年 ロンドンにスタジオを開く。
ファ ッション写真家としてエディトリアルを中心に活動。1972 年 東京にベースを移す。
「GREEN」、「ある日曜日の午後」で講談社出版文化賞を受賞。広告写真の分野で は東京 ADC 最高賞など受賞。
「TEA FOR TWO」,「OBSESSION」などに代表される 身近なものを撮影したスティルライフの作品から、
1994 年 THE SAATCHI GALLERY/ London での「a positive view」展に出品。
自然光スタジオ The Glass House 設立以来取り組んでいる「Hitomi Project」は現在進行中。


www.hiroshiyoda.com
www.theglasshouse.info

不可思議な街 東京
東京の西の郊外で育った私は、中学から高校までを都心の青山で過ごした。
その後12年間ほどロンドンで生活し、オリンピックですっかり変わった東京へ 戻り、40年ほど経とうとしている。
その郊外にあった雑木林もほとんどなくなり、 借景を楽しんでいた大きな銀杏の木々もいつのまにかマンションとなってしまった。

東京は不思議な街だ。

足下を見て歩く限り、無機質なこざっぱりとした景色が続くが、
ひとたび視線を上げて周りを見渡すと、その醜さに呆然としてしまう。ちり一つ落ちていない歩道、
所狭しと立ち並ぶ自販機、美しい建築物、看板のパッチワーク、空を覆う電線。
相反するものたちが共存しひしめきあっているこのアンバランス。
街に出ると周りから聞こえて来る言葉はほとんどの場合理解出来、
私もその一部となって動き回っているが、決して気が休まらない。
テンションが有りすぎるのだ。
でも全体としては何事も無 かったように時間は進んで行く。
常に視界に飛び込んでくる断片的なイメージは、記憶の中に蓄積されまた引っ張りだされる。













































































































作品によせて
単独ではなく、その連続性において俯瞰された時に立ち現れるもの、それが写真の力ではないだろうか。
潔いまでの無音空間に存在するモノたち、しかし、それらが連なり合った間、唯一無二の調べを奏で出す。
そしてその透明で純粋な音階は、視る者の記憶の奥底に眠っていた特定の場所に鋭く突き刺さる。
その時点では理解できないままに"氷結された原体験"が写真を視るという単純な行為によって瞬時に解凍される肉体感覚。
寡黙でありながら、受け手の心の中で多様なストーリーを紡ぎだす写真、
これこそが時間と記憶に深く関わった写真表現だけが持つ力である。

東京画チーフキュレーター 太田菜穂子






以下より与田弘志さん単独インタビューをお読みいただけます。

interview
「東京画ROUND TABLE 第四回」
より
YODA
Hiroshi

100 PHOTOGRAPHERS100 PHOTOGRAPHERS Describing Tokyo Scapes

私たちの居場所、
東京の価値や存在を
写真を通して、
いま考える。