TAO Saori

田尾沙織

TAO Saori

1980年、東京都生まれ。
2001年第18回写真ひとつぼ展グランプリ受賞。
2002年個展『ビルに泳ぐ』銀座ガーディアンガーデン。
2007年個展『LAND of MAN』good design company gallery (g)
また、2006年『シャッター&ラブ』渋谷パルコミュージアム、
2010年『「5人5色」 - HIKARIについてのある考察 -』GALLERY21など、
グループ展にも積極的に参加。


Born in Tokyo, 1980.
Awarded the 18th Grand Prix of Hitotsubo contest conducted by Guardian Garden at 2001.
Besides solo show participated in group-show actively.


www.taosaori.com

[ 東京画 ]
品川出身だと言うと多くの人が今の品川駅周辺の高層ビルを思い浮かべる事でしょう。

私の生まれ育った品川は私が子供の頃には井戸があり、
古い木造の家やアパートが立ち並ぶ路地で子供達がロウ石で道路に絵を書いて遊んでいた様な場所でした。

祖母の話では私の最寄りの駅は私が産まれた数年後にでき、もっと昔はそこに川が流れていたとそうです。

そして東京湾の浜辺はもっと近かったと聞かされました。

最寄りの駅の周りの家が立ち退きにあい、
高層マンションが建ち何もなかった駅前にファーストフード店が出来たのは私が高校生の頃です。

いつも路地に座っていたおばあさんも何処かに引っ越したのか見かけなくなり、
顔見知りの美容院とタバコ屋もなくなりました。小学校は中学校と合併してなくなり、街は姿を変えていきました。

もちろんそれは品川だけに言える事ではなく、渋谷を歩きながら、109の横に八百屋があったことを思い出したり、
ゴミ処理場の前は何がったのか、壊れてしまったセンター街のゲートの形が思い出せなかったりします。

それをもう思い出せない事が、なぜだか私を刹那くさせます。

人は過ぎてしまった事を無くなってしまったものを時間が経つとはっきりとは記憶に残せないものです。

東京はものすごいスピードで変化していってます。日々変化していく中で、忘れたくない風景があります。

写真は私にとって唯一はっきりとその頃の東京を記憶させてくれています。

100 PHOTOGRAPHERS100 PHOTOGRAPHERS Describing Tokyo Scapes

私たちの居場所、
東京の価値や存在を
写真を通して、
いま考える。